【目的】
若手内科総合医の育成(内科医の原点に戻り、症例発表を通して専門以外の内科学の知識を含めた幅広い研修の場を提供する)。
【開催スケジュール】
年4回実施(春3~5月、夏6~8月、秋9~11月、冬12~2月 )を予定しています。
時間: 19:30~21:30(DIおよび症例発表)
※実施の際は、講演会の案内ページにてご案内しております。
【場所】
北部地区と琉球大学医学部で交互に実施。(その都度、世話人で協議して決定します。)
【発表要領】
症例3題(1題につきプレゼン15分、質疑応答15分、計30分以内 )
ホスト側が1題、ゲスト側が2題用意することとします。
発表形式は指定はありませんが、配布資料がある方が望ましいです。
・当会で発表した症例に関して、次回までにA4用紙1枚でサマリーを提出をお願いします。
・症例は内分泌・代謝、血液、膠原病、腎臓、循環器を中心に想定しています。
・診断に苦慮した例、特異な経過をたどった例、示唆に富む症例などをご提示下さい。
・軽食が用意されます。食事を取りながらのカジュアルな雰囲気での自由闊達なdiscussionを期待します。
・学会発表や論文投稿に向けた討議の場としても本会を活用していただきたいと考えます。
・研修医の先生の積極的な討議への参加・来聴を歓迎します。
・第2内科関連施設からも若手内科研修医の先生方が参加されます。
・人数の確認がございます。参加を希望される先生は医局までご連絡下さい。
(施設ごとに希望人数をとりまとめていただいても結構です。)
【過去の開催】
- 第27回沖縄県内分泌代謝・血液・膠原病 症例研究会(2018年8月30日)
- 第26回沖縄県内分泌代謝・血液・膠原病 症例研究会(2018年5月31日)
- 第25回沖縄県内分泌代謝・血液・膠原病 症例研究会(2018年2月22日)
- 第24回沖縄県内分泌代謝・血液・膠原病 症例研究会(2017年11月16日)
- 第23回沖縄県内分泌代謝・血液・膠原病 症例研究会(2017年5月25日)
- 第22回沖縄県内分泌代謝・血液・膠原病 症例研究会(2017年2月23日)
- 第21回沖縄県内分泌代謝・血液・膠原病 症例研究会(2016年11月24日)
- 第20回沖縄県内分泌代謝・血液・膠原病 症例研究会(2016年8月25日)
- 第19回沖縄県内分泌代謝・血液・膠原病 症例研究会(2016年5月26日)
- 第18回沖縄県内分泌代謝・血液・膠原病 症例研究会(2015年11月19日)
- 第17回沖縄県内分泌代謝・血液・膠原病 症例研究会(2015年8月20日)
- 第16回沖縄県内分泌代謝・血液・膠原病 症例研究会(2015年6月18日)
- 第15回沖縄県内分泌代謝・血液・膠原病 症例研究会(2014年11月27日)
- 第14回沖縄県内分泌代謝・血液・膠原病 症例研究会(2014年8月28日)
- 第13回沖縄県内分泌代謝・血液・膠原病 症例研究会(2014年2月13日)
- 第12回沖縄県内分泌代謝・血液・膠原病 症例研究会(2013年11月28日)
- 第11回沖縄県内分泌代謝・血液・膠原病 症例研究会(2013年6月27日)
- 第10回沖縄県内分泌代謝・血液・膠原病 症例研究会(2013年2月28日)
- 第9回沖縄県内分泌代謝・血液・膠原病 症例研究会(2012年11月29日)
- 第8回沖縄県内分泌代謝・血液・膠原病 症例研究会(2012年8月30日)
- 第7回沖縄県内分泌代謝・血液・膠原病 症例研究会(2012年6月14日)
- 第6回沖縄県内分泌代謝・血液・膠原病 症例研究会(2012年2月17日)
- 第5回沖縄県内分泌代謝・血液・膠原病 症例研究会(2011年8月31日)
- 第4回沖縄県内分泌代謝・血液・膠原病 症例研究会(2011年5月26日)
- 第3回沖縄県内分泌代謝・血液・膠原病 症例研究会(2011年1月28日)
- 第2回沖縄県内分泌代謝・血液・膠原病 症例研究会(2010年9月24日)
- 第1回沖縄県内分泌代謝・血液・膠原病 症例研究会(2010年6月24日)
第11回目 を迎える 沖縄 内分泌代謝・血液・膠原病 症例研究会の開催に寄せて
琉球大学 大学院 医学研究科
内分泌代謝・血液・膠原病 内科学講座(第二内科)
教授 益崎 裕章
医学・医療を取り巻く新情報はこの10年の間に500倍以上に増えた と言われています。日々の忙しい仕事の中にあっていかに 効率良く自分の臨床スキルや臨床知識をブラッシュアップするか? 生涯持続力を持って 輝き続ける 医療人であるためには 勉強のやり方にも様々な工夫が必要な時代です。
この研究会は 私が琉球大学 第二内科に赴任して間もない頃、 金城 一志先生から戴いた“ all OKINAWA で明日の沖縄医療を担う 優れた若手内科医を育成する勉強会を立ち上げませんか!”という有難い御声掛けから誕生しました。
県立北部病院、県立中部病院、豊見城中央病院、琉大病院などの若手医師から毎回、趣向を凝らした症例発表をして戴き、自由闊達な意見交換をする場となっています。
症例という 生きた教科書 を通して ライブ感覚で 他の病院の仲間が経験した智恵や知見を共有化する。他病院の若い先生からの鋭い質問やコメントを聞いて思わず刺激を受ける。沖縄県の中には自分と同じように頑張っている仲間がたくさん いるんだな ということを知って 元気や勇気を貰う…。この研究会に参加して戴くことでいろいろな触媒効果が生まれることを期待しています。
平日の夜、病棟や外来で御疲れのあと、会に参加して戴くことはとても大変なことです。皆様の積極的な御参加と御支援の御蔭で本会が第11回目を迎えることが出来たことを心より嬉しく思い、“継続は力なり”を実感しています。最後に、メーカー色をとことん薄め、会の趣旨に120%賛同して下さっている第一三共の皆様に深く感謝申し上げます。
<症例検討会10回を終えて>
沖縄県立北部病院
現在 中頭病院 腎臓内科
部長 金城 一志 先生
この症例研究会は、平成22年6月24日に第一回がスタートし、早10回を数えます。益崎教授が、琉球大学の第二内科の教授に就任されて、北部地区で講演をされた際に、第二内科が糖尿病、内分泌疾患、膠原病、血液疾患を扱っていることを知り、当院腎臓内科と第二内科で一緒にやれることはないかと考え、私が、研修医、若手医師の一般内科のレベルアップのための症例研究会の立ち上げることを教授に提案したところ、快諾していただき、この研究会がスタートしました。
最初は琉大第二内科と県立北部病院で症例を発表していましたが現在ではその他の病院の発表も加わり、この研究会も充実してきました。私が常日頃思うことは、
1.特に内科の患者さんは幾つかの病態が合併していることが多く、それらは密接に関係しているため、全体として正確な病態を把握する能力が必要である。(言い換えればひとつの専門分野からのアプローチだけではいけない)
2.教科書の中に真実を求めるのではなく、目の前の患者さんにこそ真実がある(言い換えれば、教科書にも間違いはあり、患者さんから教科書以上のことを学べる)。
3.患者を目の前にしたときに力を発揮する医師こそ優秀な臨床医である(言い換えれば、単に知識が豊富な医師は、優秀な臨床医ではない)、この3点です。
以上ことを踏まえ、研修医、若い先生方に申し上げたいことは、ぜひ知識偏重ではなく、臨床的なセンスを磨いてほしい。今はネット社会を反映して情報(知識)を得るのは容易になっており、知識の差は以前ほど医師間でないと思われ、今後は臨床的なセンスが問われる時代になると思われます。この臨床的センスとは患者を診て全体の病態を把握し、無駄なく、迅速に適切な治療を患者に施す能力だと思います。ぜひ、研修医、若い先生方はこの研究会を通して臨床的なセンスを磨いてほしいと思います。
最後に、この研究会がさらなる研修医、若手医師の参加を増やし、沖縄県全体で研修医、若手医師のレベルアップにつながっていくことを祈念いたします。
<参加された先生方・学生さんの感想(抜粋)>
参加人数もさることながら、活発な質疑応答もあり予想以上によかったと喜んでおります。若い先生方が気軽に質問できる雰囲気で、今後も継続していきたいと思います。
当院からの参加者は全てとても良い会だったと感動しておりました。本会のように若い先生がたの参加が多く、彼ら中心の会というのはほとんどありません。このようなコンセプトの勉強会を待ち望んでいる先生方も多かったのではないかと思います。ぜひ継続していければと思っております。
私たちが、普段診ている患者さんは、ある程度ふるいにかけられて紹介されてくる患者さんが多く、最初から内分泌疾患を疑って検査することが多いのですが、北部病院の症例は主訴から病態を解明していくというプロセスに刺激を受けました。大学病院ではなかなか経験しないような総合的な視点をもって鑑別していくということの重要性を感じました。
学生にとっても、分かりやすいとても勉強になる症例研究会でした。若い先輩の先生方の質の高い発表をみせていただき、刺激を受けました。自分も、数年後にはこのような難しい症例を他の医者とオープンにディスカッションできるようになりたいと思いました。
興味深く、臨床での症例検討会を体感することができてとても良かったです。先生方の知識の深さに自分がいかに勉強が足りてなかったかを知ることができました。症例の説明も論理的で理解しやすく試験の勉強を行うときや国家試験での臨床問題を考えていく上で参考になりました。
前立腺癌からの異所性ACTH産生腫瘍の発生や、IgG4関連疾患など、初めて聞く疾患でとても勉強になりました。ひとつの症例を考察することで、新たな疾患に気付く可能性があることを学びました。